最終更新日:2025/06/30
仙台駅中心部から車で約60分。仙台市青葉区の奥のほうに位置する大倉エリアの定義山へ行ってまいりましたので、見どころをつらつらと書かせていただきます。まず、定義山とは山の名称ではないのですよね。確かに山あいにはあるのですが。定義山は極楽山西方寺のことで、山ではないのです。ではなぜ「じょうぎさん」と呼ばれるようになったのか。それは西方寺の歴史に関係しています。西方寺は約800年前に壇ノ浦の戦いに敗れた平家の一族、平貞能が身を隠した場所でして、その際に貞能の漢字の名前を定義と改名(読み方はさだよしと同じ)しました。そこから人々が親しみを込めて「定義さん」と呼んだことが由来となっています。
「じょうぎさん」ではなく「じょうげさん」と呼ぶ方もいらっしゃいます。こちらは西方寺の住所に関係があります。西方寺のあるエリアの住所は仙台市青葉区大倉字上下1なのですが、この上下からじょうげさんと呼ばれるようになったようです。前置きが長くなりました。
でで~んと立派な歴史を感じる定義如来西方寺山門は登録有形文化財にも指定されています。細かい彫刻も素晴らしいですね。
山門を通り左手にある手水舎。龍がかっこいいこの場所からもパワーを感じるのは私だけでしょうか・・・。
こちらはなにかと言いますと、もともとは石灯篭を邪鬼が支えていましたが昭和53年に起きた宮城県沖地震で石灯篭だけが崩れ、邪鬼の部分だけが残ったものだそうです。この表現で合っているかわかりませんが、アナと雪の女王に出てくるトロールのようです。
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狛犬ベストショット
微笑んでいるように見える感じがかわいくないですか?
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苔と石灯篭からもののけ姫のコダマが出てきそうな雰囲気があります。
鐘楼堂では釣鐘をつくことができます。
鐘楼堂横の石灯篭から尻尾の青いニホントカゲがひょっこり出てきました。
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よく見ると数匹が日向ぼっこをしていました。一瞬カナヘビかと思いましたが偶然ニホントカゲが見られて嬉しかったです。
立派な常香炉
貞能堂(旧本堂)。本堂に入ってみると外観からは想像できないくらい豪華な天蓋がありますので入ってみてください。写経もできますよ。ただ、近年大量発生しているカメムシですがこちらにも襲来しているのでそれだけご注意を。
定義如来西方寺大本堂。一生に一度の願いが叶うといわれている定義阿弥陀如来が祀られている大本堂です。
縁結び、子宝、安産祈願で有名なパワースポットにもなっています。
穏やかなお顔の子育観音。そばには水子地蔵もおります。
写真右手の寺務所内には絵本やおもちゃなどが置いてある龍の間というキッズスペースや、授乳室もあります。
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広々とした敷地内にはシーソーやブランコもありますので子供に優しいお寺だと思いました。
本堂内は静寂につつまれておりました。ステンドグラスでてきた八角形の大天蓋はなんと美しいこと。天蓋上部には楽器を弾いている25体の菩薩様が円を囲んでおります。なにを演奏しているのでしょうか。
本堂に入って左手側にはお手玉のような「安産枕」と木でできたコケシのような「子授け人形」が置いてあり、それぞれ子授祈願と安産祈願のお守りとして借りていくことができます。(借り方は画像参照)
平貞能公への報恩感謝と供養、人類の恒久平和を祈るシンボルの塔である定義如来五重塔は2025年6月現在、令和の葺き替え勧進の真っただ中でこのような状態です。2026年に建立40年を迎える為、傷んだ屋根の葺き替え工事をしていました。
実物は工事中で見れませんでしたが、ミニチュアの五重塔なら見れました。
それはどこで見られるかといいますと、五重塔南側にある「展示室玉手箱」で見ることができます。
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こちらでは定義如来の歴史を知ることができます。(※季節にもよりますがカメムシ注意報発令中)
【入場料】無料
【開館時間】9:00~15:00
【休館日】毎週水曜日(休日の場合は翌日)
展示室玉手箱のお隣には「お抹茶処やすらぎ」がありますのでこちらで一息つきました。
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定義さんの湧き水「長命水」を使用したお抹茶と三色だんごのセットをいただきました。
お花の形の氷と、おだんこに付いている花びらが可愛かったです。
お抹茶とお菓子には幸せになりますようにとの祈りが込められているそうです。
【営業時間】10:00~15:30 ※12月~3月は営業時間に変更があり場合あり。詳しくはお問い合わせください。TEL:022-393-2011
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五重塔周辺散策は安らぎそのもの。美しい浄土庭園の小道を歩いて癒されました。
悠々と泳いでいる鯉を眺めていると時が経つのも忘れてしまいます。
門前参道をぶらぶらするのも楽しみの一つ。
名物の三角あぶらあげと焼きめしは食べておきたい名物グルメです。
三角あぶらあげが生まれたのは明治23年。昔ながらの製法で一枚ずつ丁寧に手作りされています。
お箸で何カ所か穴を開け、七味と醤油をかけていただきます。
カリっとした歯触りに、中はじゅわっと、大豆の風味が口いっぱいに広がります。やっぱり揚げたてが一番美味しいですね。
天気の良い日は外のベンチに座って食べてもいいですね。
定義までの交通手段は車とバスですが、車利用の場合、駐車場も440台ほど停められます。
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バス停は定義交流センター前にあります。
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定義交流センターはバス待合室にもなっており、トイレもバス停の目の前なので便利です。
自然の中にある定義は、癒しとご縁をいただける場所です。春には定義記念樹の森に植えられた桜が満開になり、初夏には定義ホタルの里鑑賞会、定義カブトムシの森、秋には定義歩行者天国、冬には定義雪まつり・定義雪灯籠まつりなど、季節毎の催し物も開催されております。行きたいと思った時が行き時です。定義さんへふらっと気軽にご縁をいただきに行きましょう。
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