最終更新日:2022/08/28
県南エリア-丸森町
ライターのKaiです。 まだまだ残暑が続くこの時期。クーラーの効いた施設でゆっくり過ごすのもいいですが、昔ながらの自然の風で涼をとるのもおすすめです。
そんな中、今回訪れたのは宮城県丸森町。阿武隈ライン舟下りで、季節ごとに移り変わる自然を楽しんできました♪
阿武隈ライン舟下りって?
阿武隈ライン舟下りが走るのは、福島県と宮城県をまたぐ阿武隈川の流域。平安時代の『延喜式』にもその名が登場するほど、古くからさまざまな呼び名で親しまれてきたのだそうです。
昭和の初めまでは年貢米や木材、木炭、石材などを運ぶ舟運の道として栄えていたというこの川。今の舟下りは、そんな歴史の名残を伝えてくれる体験です。
コースは、名勝・奇岩が続く阿武隈川の渓谷を巡る11km、所要時間は約70分。基本的には事前予約制(WEB・電話予約)ですが、当日予約なしでも空きがあれば乗船可能とのことです。
阿武隈ライン舟下りの乗船場は丸森町観光交流センターへ

当日は、出航時間の15分前までに丸森町観光交流センター内にある乗船場で乗船の手続きを済ませる必要があります。時間が近づくと、館内アナウンスで案内してもらえます。
少し早めに着いてしまっても大丈夫。館内にはお土産コーナーもあるので、のぞいてみるのがおすすめです。また、センター内には土日祝日限定の食堂も併設されています。


アナウンスとともに船着場へ向かう通路には、舟下りの歴史を紹介するパネルも。乗る前から、ちょっとした学びの時間になります。
ラプラスの船? それとも猫の船?

船着場へと降りてみると、猫やラプラスがデザインされた船がありました。
今回乗せてもらったのは猫デザインの船。ラプラス船に乗りたい方は、予約の際に指定するのをお忘れなく。
スタッフの方に誘導されて、船内へと入ると中は座敷になっていて、靴を脱いで座る形式。この日は、ほかの予約者の方とも相乗りになりました。
川風とともにいただく「うーめんセット」が美味!

自分の席に用意されていたのは予約していた「うーめんセット」。出航してすぐ食べても、70分の体験の途中で食べてもOKというスタイルです。
私を含めた乗客が座ったら、船頭さんから、乗船にあたっての注意事項や救命道具の説明があり、いよいよ出航!

取材の数日前まで雨が続いていた影響で、この日の川は少し茶色がかっていました。

その後、どんどん川を進んでいくと、途中には見どころもたくさん。阿武隈急行線の鉄橋では、あぶくま駅から丸森駅へ向かう電車が通る時刻に合わせて、船を止めて待っていてくれる一幕もありました。

そんな風に周りの景色を楽しみながら、用意されていた「うーめんセット」を実食。宮城名物のうーめんに梅干しと氷が入った器に、つゆを少しずつかけながら、好みの量を探っていただきます。

氷が入って十分に冷やされたうーめんがツルツルとした喉ごしのよさがベストマッチ。さらに、薬味や梅干しで味を変えながら食べ進めると、あっという間にペロリと完食。自然の中で食べる食事は、アウトドアな感じがたまりません。
船頭さんの語りに耳を傾けて感じる丸森町の空気

うーめんを味わっている間も、船頭さんのお話に耳を傾けていると、丸森町の伝統保存食「へそ大根」や、町内で生産される竹炭のことなど、興味深い話がたくさん。
中でも印象に残ったのが、丸森町と猫にまつわる歴史。かつて養蚕が盛んだった頃、蚕の天敵であるネズミを退治してくれる猫を大切にし、「猫神」として祀ってきたのだそうです。その証となる「猫碑」は、町内で80基以上も確認されているのだとか。近年は「猫神祭」も毎年開催されているそうで、売店に猫グッズが多かったのも納得です。
そうした小話を挟みつつ、舟下り中の所々に現れる聖観音や弘法の噴水といった見どころスポットも紹介してもらえました。

最後には丸森橋を一旦通り過ぎ、橋の構造をじっくり観察。戦前に建てられ、石張りの橋脚が今も現役という歴史ある橋です。

そして、乗船も終了。70分という時間があっという間に感じられました。
阿武隈ライン下りでは季節ごとに変わる楽しみ方も
阿武隈ライン下りでは今回ご紹介したような「うーめんセット」など夏らしい体験ができる他、冬になると「こたつ舟」が就航し、しし鍋やせり鍋を注文しながら、こたつでぬくぬく川下りを楽しめます(要事前予約)。
画像提供:一般財団法人 丸森町観光物産振興公社
画像提供:一般財団法人 丸森町観光物産振興公社
ほかにもナイトクルーズなど、季節に応じたさまざまな企画が用意されています。
気になった方はぜひ調べてみてください!
【体験詳細】
体験名:阿武隈ライン舟下り
受付場所:宮城県伊具郡丸森町字下滝12(丸森町観光交流センター内)
TEL:0224-72-2350(受付時間 9:00〜16:00)
定休日:月曜日(月曜が祝日のときはその翌平日)
年末年始(12月28日〜1月3日)
駐車場:あり
HP:https://abukuma-line.jp
Instagram:https://www.instagram.com/abukumariver.boatride/
X:https://x.com/koshanekosendo
Face book:https://www.facebook.com/nekosendo.jp
足をのばして「齋理屋敷」へ
舟下りの場所から約2kmの場所には、観光施設やスポットもまとまっているため、丸森町の観光も気軽に行えます。
今回伺ってみたのは、観光施設、「蔵の郷土館 齋理屋敷(さいりやしき)」。

江戸時代から続く豪商の屋敷
「齋理屋敷」は江戸時代後期から昭和初期にかけて、呉服・太物商、味噌・醤油の醸造、縫製業など幅広く事業を展開し、七代にわたって栄えた齋藤理助氏の屋敷で、歴代当主が「齋藤理助」を襲名し続けたことから「齋理」と呼ばれ、最盛期には現在の価値で数十億円ともいわれる資産を有していたそうです。
1986年、その齋理の本拠地であった屋敷と収蔵品すべてが丸森町へ寄贈され、「蔵の郷土館」として一般公開されています。

案内図に記載されている敷地内の建物は自由に見学でき、当時の生活用品や写真から、往年の暮らしに想いを馳せることができます。
情緒あふれる庭園から見学スタート

館内に足を踏み入れると、まず出迎えてくれるのが手入れの行き届いた庭園。松の木や石灯籠が配され、広縁からゆったりと眺められるつくりになっています。
散策のスタートから、齋理家の格式の高さが伝わってくるようでした。
蔵に息づく、品々から暮らしぶりを垣間見る

見学が出来る蔵のガラスケースの中には、当時使われていた器の数々などもずらり。染付の皿や茶碗など、一つひとつ見入ってしまうラインナップです。

また、見学した一室には、机の上に地球儀や行灯などがずらり。和と洋の道具が違和感なく並ぶ様子から、時代の最先端を柔軟に取り入れていた齋理家の暮らしぶりがうかがえます。
写真と模型で辿る齋理家の記憶

別の展示場所では、また異なった雰囲気で迎えてくれました。
壁一面に飾られているのは、齋理家にまつわる貴重な古写真の数々。アンティークな椅子やテーブルとともに展示されていて、まるで写真の中の時代へタイムスリップしたかのような雰囲気を味わえます。

場内の奥にある「新館」まで進むと現れるのが、かつての丸森町の街並みを再現したミニチュア模型。当時の写真やパネルとあわせてじっくり眺めていると、その当時の丸森の歴史が伝わってくるようです。
施設名:蔵の郷土館「齋理屋敷」
住所:宮城県伊具郡丸森町町西25
TEL:0224-72-6636
駐車場:あり
営業時間:9:30~17:00(最終受付 16:30)※企画や催事により、異なる場合あり
休館日:月曜日 ※祝日の場合は翌日
Instagram: https://www.instagram.com/sairi_yashiki/
Face book:https://www.facebook.com/sairiyashiki
|
この記事のライター
宮城県在住。自然や旅をテーマに取材・執筆を行う元旅行会社勤務のライター。
|
Copyright (C) 公益社団法人宮城県観光連盟, All Rights Reserved.